自転車通勤している青年を紹介される

「後から、会社の友だちが来ます」と、ライブハウスで「音だっち」ツネツネに耳打ちされました。

毎日、仕事で彼とチームを組んでいるデザイナーの遠藤さん。

ライブが終わって、しばし中華料理屋で歓談。

本と映画が好きな青年だった。「奥さんが、日活に勤めているんです」。えっ、日活って倒産したんじゃないの?

USENが買い取ったんです」。そうかぁ。日活の事務所は、本郷にあるのだと言う。去年、日活100年という展覧会を京橋のフィルムセンターでやってたなぁ。

本に話題が移ると、「ポール・オースターの『ブルックリン・フォリーズ』を読みかけ中です」と。

あぁ、たぶん西海岸でなく東海岸趣味なのね。合うじゃん。自転車が走る風景も、西海岸だと自然や郊外住宅をバックにしている。

東海岸なら、石積みビルとガラスが借景。ショルダーバッグを背にして、なんとなく自転車便で働く兄さん。であって欲しいというあこがれがある。

若い頃、やりたかったアルバイト、今にひきづる。

そして、本の読み方。

5冊10冊を、併行して読むスタイルも同じだった。

僕の場合は、単に読み続けられないだけ。飽きっぽいから。彼の場合は、どうなんだろう?

ちょっと暗くて、苦くて、あきらめテイストのNick Caveを思い出しました。