日本ナイン、行け黄金の翼に乗って
専門家の予想どおり、WBCドミニカ対プエルトリコの対戦は、ドミニカが勝ちました。
よって、日本が準決勝で対戦するのはプエルトリコ。
おおかたは、韓国・キューバが消え、2次ラウンドでアメリカが消えてがっかりしているんでしょう。「アメリカが本気じゃない大会」「日本だけが舞い上がっている大会」と。
野球にあまり興味のない僕も、同感。
まず、韓国がいなくなってガッカリ。目の色が変わる相手と闘わないのは、つまらない。
キューバには、1敗してるから2試合目が楽しみだったのに。これで、興味半減。
ところが、台湾戦でしびれました。
17日のニュースで、この台湾戦終了後に中継されなかった出来事が紹介され、さらにしびれました。
1点差で負けた台湾チームが、全員マウンドに集まって、東京ドームの観客に挨拶をしたということ。なぜ?
・とある日本人が、試合直前にツイッターで「東北の3・11震災に、多大な援助をした台湾。だから球場で、台湾チームに感謝のプラカードを掲げよう」と書いた。
・即、台湾にも伝わった。でも、選手は知らずに来日。
・球場観客席には、「台湾謝謝」の文字があふれた。
・試合中に、選手も事情を把握した。なおさら、野球を教えてくれた日本に失礼な試合はできない、と奮起。
惜敗したが、応援してくれた日本に感謝したい、という姿勢がマウンドでの挨拶だったのだ。
いい話だねぇ。
2年前に、大学柔道部監督が語った言葉を思い出す。
「相手は、敵ではないんです。仲間なんです」。
同じことを志し、同じ練習をし、同じ苦しさを味わい、同じ楽しさがある。同じ葛藤をする。だから仲間。
スポーツで、このような高みを味わった経験はありません。でも、仕事のコンペでは日常茶飯事ですから、仲間という感覚はわかります。
競合相手に同志意識はある。
勝てば「自分より実力のある者が参加してなかっただけ」と思えるし、負ければ「世の中には、自分のできないことをできるヤツがいる」と、不明の広野を知りたくなる。
ドミニカもプエルトリコも、カリブ海ではキューバの親戚みたいな国でしょ?
スタイルは違うのでしょうが、台湾戦のような死闘を見たい。サンフランシスコ湾のクルーザーも場外で見てるぜ。
ナブッコ。