止まらなくなった、ニワトリだった
去年夏から始めた陶芸教室。
3ヶ月ずつ入門・初級・中級と進んで、上級はありません。ステップアップしたのはクラス名だけで、ウデは入門のままです。
それぞれのクラスに先生がいて教えてくれます。でも、僕は作りたい物を作っていた。だから、上達しないんです。
焼き物というくらい、陶芸は焼きが肝心。と、東工大のシンポジウムで言ってたなぁ。教室のは、電気窯。僕が焼きの表情をねらうには10年早い。
もっぱら、造形ねらい。それも、器ならきちんと表面を成形しないゴツゴツなヤツ。本来作りたいのは、仮面とか埴輪とかヘンなもの。雑誌を破いた資料だけは、けっこう持ってます。
写真のニワトリを見た時は、「これ作りたい」と欣喜雀躍しました。
どこにあったと思います?
地下鉄・大江戸線「若松河田駅」の裏手にある、小笠原伯爵邸の庭にありました。スペイン風建物のレストランで知られてますね。開業にあたり建物をリノベーションしましたが、このニワトリも昔のものを修繕したのだろうか?
焼却炉なんです。おもしろいでしょ。
これを作ろうとしていた矢先、とんでもないニュースが飛び込んできた。
所はニューヨーク。ガレージセールで3ドルで買った磁器の碗。中国・北宋時代のものとわかり、222万5千ドルで落札された。300円が2億1千万円。
焼却炉のニワトリも思わず立ち上がり、小笠原伯爵邸内を3周するくらいビックリする話。
そんな表情が、粘土遊びでできればなぁ。
アーネル・ピネダだ。