字も絵も音も、石焼きビビンパにしよう
3日に1ぺん、「活字ばなれ」って話を聞きますね?
活字を使った本なんて今どき作られていないんだから、「文字ばなれ」にしてしてほしいんですけど。
というぼやきは、脇においといて。
たいがいは、「字 = 知識・教養・文化」という構図が根強くあるので、字を離れたらから危機だとぼやく。
いつから、離れたと言っているのでしょう? 書籍の売り上げが減った時から?
それは出版業界の話で、栄枯盛衰は世の常だよとぼやきたい・その1。ネットをのぞけば、頭がクラクラするほど字の百花撩乱。
ぼやき・その2は、「昔の人は文字ばかり読んでいた」という誤解。
「好色一代男」も「東海道中膝栗毛」も「東都歳時記」も、皆んな絵付きだよ。絵本・漫画といえるほど、ビジュアルがスペースを占める。
読本・合巻・人情本・黄表紙などに出てくる看板だけを集めた「江戸看板図聚」三谷一馬著をパラパラやってます。
おもしろいところに目をつけたねぇ。
看板屋の看板から始まって、商家、呉服屋、小間物屋、見世物小屋、飯屋、菓子屋、薬屋、本屋・・・。
欄間屋、行灯屋、鞘屋、引き手金物屋、烏帽子屋、武道場。八百八町を散歩すれば見かける看板のオンパレード。
そうそう、のり屋ってのもある。海苔専門店。落語には「80を超えた海苔屋のばあさん」がよく出てくる。