お互い信頼がないから契約するのにぃ

日本には、代理人という役割がなかなか根付きません。

「当人同士が、腹をわって話せばすむじゃないか」とくる。仲介者をたてるのが「みずくさい・めんどくさい」。

読売新聞のワンマンマン「なべつね」先輩は、ジャイアンツ選手のメジャー移籍にあたって、「代理人エージェントなんてのは、信用できない」ときたもんだ。

外国人相手だから、しぶしぶ交渉に応じるも、日本人の忌憚のない心情をもらして、おみごと。

阿部寛兄さん主演映画「テルマエ・ロマエ」は60億円の興行収入があった。原作の漫画家ヤマザキマリさんの手元には100万円だってさ。

契約の流れ。

映画製作委員会をつくったフジテレビ → 漫画の版元のエンターブレイン → ヤマザキさん

→には、弁護士が介在する。ヤマザキさんの代理人は、西宮隆史弁護士。エンターブレインと原作者の契約は、「100万円 + DVD売り上げの配当」で手を打つ。

アメリカは、原作料の桁が違う。ただし、映画に口出しできないことが多い。

日本と、アメリカとどちらがいいんだろう?

西宮弁護士にも、今後の生活がある。大手企業相手にいがみあってまで成約したくないかも。

かくして、「信頼関係だ」などと、およそ自分の職業不要論を堂々と吐露する。原作者だったら、嘆くでしょう。

作家の代理人とて「コルク」という会社が日本にはある。せめて、芸能事務所くらい気張らないと、存在理由がないよね。

Jody Watley