春になると、例年「工作」と言いつのる

建築写真家の二川幸夫さんが、亡くなりました。

1970年代に、GAグローバル・アーキテクチャーという豪華な建築写真雑誌を初めて見て、外国を感じました。

「この人、日本人なの?」。被写体の建築がほとんど外国で、「どうやって見つけてくるんだろう?」と素朴な疑問。それに、「グローバルって何?」。

当時の日本は、インターナショナルという言葉がすべてだったんです。この先進性。

門外漢でも、建築って知性だよねと感じさせる写真。お洒落とも感じた。Casa BRUTUSは、彼の写真活動がなければ生まれなかったんじゃないか?

拠点は、北参道にあるGAギャラリー。こじんまりしたビルに、書店・個展ができる会場などがつまってる。建築学生の聖地でしょうね。

インテリ建築界の一方で、僕はガテンが仕切る施工現場も好きなんだ。

「あっちに行ってろ」と言われそうだから、自作を試みる。

「はじめての家具作り」加藤晴子著。

工作と言い続けて、未だ何も作ってませんが、下地は70年代からあったから本だけは確保してある。改めて、著者は女だったんだね。

もう、男子専科分野はありません。工作女子。

出版社は、山海堂。えっ、フィギアの山海堂? 調べたら、明治29年創業の出版社。工学・技術系で、モータースポーツ関連も出していた。

2007年に倒産。名だたる出版社で、倒産し再出発したところはたくさんあるんだから、どこか引き継いでほしかったな。

ちなみに、GAギャラリーには日曜大工系の本は置いてません。二川さんは、ホームセンターのノリは嫌いだったんでしょうね。

マイルスデイビスアガルタ