成分データを、パルファム図にする

アロマセラピーは、ご存知でしょう。私は、アロマコロジーを研究してきました」。

セラピーは、療法。アロマコロジーになると香りの生理学とか心理効果らしい。講演していたのは、蓬田(よもぎだ)勝之さん。パヒューマーケミスト。

資生堂で、香りを研究してた人。「バラに始り、バラに終わる」ほど、香りといえばバラなんだ。そんなに、香りが強かったかな?

園芸高校で行われたフォーラム。「バラの香りの秘密 野性バラから、現代バラへ」。

ヘレン・ケラーが、サリバン先生から指文字を習ったことは有名なエピソード。水を浴びせ、指文字でWaterとやったので、モノには名前があると知った瞬間。そして、

彼女には、嗅覚が残っていた。

彼女は、会った人の匂いで職業や人格がわかったらしい。健常者が、見かけや話し振りでわかることを、匂いでわかる。イコール、香りにはそれだけの情報量があるってことでしょう。

その数、40万種。人間が嗅ぎ分けできるのは1万種。風邪をひいた時に味覚は無い。これは、嗅覚がはたらかないから。味は、舌でなく鼻で甘い・辛いを判断してるんだ。

その、鼻の奥にあるのがニオイ受容体。スライドを見ると、イソギンチャクの形をしている。ニオイをつかまえ、内部に取り込み、脳の海馬に伝えられる。

その他の、へぇ〜

・古代メソポタミアの「花の香りをかぐ女神」、「ギルガメッシュの粘土板に刻まれたビーナス」、ボッティチェリ「ビーナス誕生」。すべてに、バラが描かれてる。

・中近東で始まった香料製造から、19世紀の仏グラースでの香料工場にいたる歴史。

・宇宙飛行士の向井千秋さんは、無重力での香りの揮発量を実験していたのだ。

・10kgの花から摂れる精油は、たった35g。

・香りを表現する言葉は無いので、味・音・色の形容で語る。3大花香は、バラ・ジャスミン・スズラン。

香りの商品を製造するためには、分析しなきゃいけない。指標をつくって、可視化しないといけない。「アロマコロジー」の誕生。

彼の著書「薔薇のパルファム」「香りの小匣」「私の香り」求龍堂刊は、そういうことかな。

シューマン 幻想小曲集「夕べに」。