デビューから、29年目の到達点
レオス・カラックス監督ファン待望の「ホーリー・モーターズ」。
「ボーイ・ミーツ・ガール」「汚れた血」「ポンヌフの恋人」「ポーラX」を見続けたなら、この映画に既視感があります。
それだけじゃなく、黒澤明「夢」、大島渚「マックス、モナムール」、ゴダール「勝手にしやがれ」、コクトー「美女と野獣」っぽいシーンもあるなぁ、とも思う。
それが、監督の意図なんでしょう。
白いリムジンに乗り、1日に11の人格になって、パリを疾走する夢譚。貧困・欲望・後悔・自殺・諦念・傷害・仮面のヒリヒリ人生をドニ・ラヴァンが演じる。
あいかわらず映像が美しいねぇ。
僕の一番は、サマリテーヌ百貨店の屋上からポンヌフを望遠するシーンだった。
その前のカットが、百貨店のアールヌーボーの階段を上るシーン。ポスターになってた。添えられたコピーが「人生は、終わりなき舞台」。「恐るべきこども」と言われた監督も、人生長距離視点を持つようになったんだね。
渋谷のユーロスペースで上映してます。
ポスター見ながら、コーヒー飲んでました。このビルは、1階が「映画美学校」。カフェもあります。上の階で映画を見る人には、コーヒー100円割引。
映画を勉強中の学生が出入りしてるから、書架は映画の本や雑誌が充実してます。
ところで、お手元に3Dメガネあります? Utubeにも、3D版がある。さっそく試しました。ちゃんと立体になってた。