インティファーダ はラップと共に

覚えてますか?「アラブの春」。

2011年1月、チュニジアから始まった民主化革命。3ヶ月に間にエジプト、リビアバーレーン、イエメン、シリアと飛び火した。

それを「SNSがあればこそ」という論調は、さんざん読みました。では、SNSでどんなコンテンツが拡散したと思います?

ラップだったんです。

群衆のシュプレヒコールと共に、国歌・国民詩人の詩・郷土歌がラップのうねりで広場を埋めた風景。

早稲田大学で18日から、「アラブの春パレスチナ」と題して4日間のプログラムが始まりました。

19日は、パレスチナのラッパー映画「スリングショット・ヒップホップ」のダイジェスト版を上映。本編は10月にロードショーされます。主役はDAMというグループ。

上映後、東京外国語大学の山本薫さんの説明。

イスラエル建国65周年は、アラブ難民65周年でもある。60%が居留地を追われた。

イスラエルに残った40%は、アラブ系イスラエル人となる。

DAMは痛恨する。

・俺たちがテロリストだって? 

咆哮する。

・俺が平和に抗っているんじゃない。平和が俺に抗っているんだ。

1948年、無理矢理に国境線を確定させた平和。イスラエル内のアラブ居住区は、バラックだらけでスラム化する。住宅の建築許可を与えないのは、アラブ人口抑制策。

かくして、Born Hereが歌われる。

60%の難民は、地元で「いつか、いなくなる人々」扱いされる。40%は、難民から「裏切り者」と呼ばれる。生きる場所は、ここしかないのに。

早稲田大学正門の近くですれ違った学生くん。「アラブの春」旋風の時は、まだ高校生だったか? 関心くらいは持ってくれ。