バラと付き合うには、必・長袖
雨が降らず、都心の水がめも心もとない今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
「今年は、雨が降らないので雑草が生えません。カリキュラムの除草をする必要がありません」。天と地は、巡りめぐっている理屈。
バラ園の授業5回目は、まず肥料作業。
牡丹・ガーベラなど、花のサイズが大きいものほど、大量の肥料が必要になる。バラにいたっては、通年で肥料を欲しがる。
12〜2月は、寒肥え。3月は、芽出し肥え。6〜7月に、咲き終わって与えるお礼肥え。11月に、また芽出し肥え。
肥料の名前が、状況説明していて覚えやすい。
8−8−8なる化成肥料。窒素・リン酸・カリの成分で、簡単にいえば塩のこと。1株あたり、2握り分を株の中心から50cmばかり離れて撒く。土中の根の先端あたりを目指して。
も一つは、咲きがら摘み作業。
開花する → しおれる → 花弁が地面に落ちる
ところが、地面に落ちずに茎の先端でしおれたままになっているものも多い。それを一斉に摘んでいく。渡されたのは、ハサミと革手袋。
花瓶に数輪あるバラの量じゃありません。小山になったバラに挑む。ということは、タテに走る鉄条網のような茎の間に手を差し入れなければいけないということです。
革手袋は、そのため。では、腕は? 長袖必須。10日は晴天でTシャツでした。もう、猫にひっかかれたように傷だらけになりました。
咲きがら摘みでは、葉の状態も気になる。
「葉を見ると、病気がわかります。病原菌の大きい順にカビ・バクテリア・ウィルス。殺菌剤や抗生物質がありますが、ウィルスだけは引き抜くしかありません」。
ハサミで切ると、菌がハサミに付着する。そのハサミで、他のバラを切ると、菌が移転する。だから、切ってはいけない。
でも、うどんこ病にかかった葉を見ると、病気を直したい一心から切りたくなるよ。
それにしても、トゲ。植木職人のように、床屋のように、摘んだ後はきれいにしたいじゃありませんか。でも、トゲがあってできない。
強力掃除機で、吸い取りたくなった。