親子二代で、アクアリウム専門家の東さん

毎年、夏になると銀座ソニービルの角に水槽が据えられます。

たいがいは、なごみ系の魚が泳いでます。ちょっとだけ、凶悪系の魚がいろどりで入れられます。この性格分析は、人間の勝手な思い込みからきてる。

顔じゅう、目だらけの少女漫画から演繹されて、クリクリした目は、善良・イノセント・純真の象徴。反対に、小さな目はバイオレンス、凶暴、怪異と映る。ウツボがその典型。

世に、純真が退屈で、怪異に興味しんしんの人がいる。

「ヘンなもの大好き」なアーティストが集まって、千駄木ギャラリーでグループ展開催。

針谷麻未さんは、アロワナのぬいぐるみを展示した。

ウツボもアロワナも、魚界の審美眼からもキキカイカイに見えるのだろうか?

ウツボの場合は、顔から先はすべて尾っぽみたいな体型。アロワナは古代魚ティストで、人間界で言えば「昭和30年代のハンサム」みたいな言われ方をされるのか?

「アロワナ完全飼育」誠文堂新光社刊。著者の東隆司さんが書くには、

・もしかすると、アロワナの祖先は巨竜や始祖鳥から巧みに身を隠して、淡水性シーラカンスと共存して生きのびようとしたのかもしれません。

まんざら、想像が間違っていたわけじゃない。ぬいぐるみだけじゃなく、アロワナの体型は長楕円だから、布製筆箱も違和感ないんじゃないか?

グループ展に出品した一人、イラストレーターの安田ナオミさんの絵もおもしろい。

水族館で泳ぐラッコたち。餌の甘エビやサーモンを食べる姿から、「彼らが、回転寿し屋に現れたら」と想像して、店員もお客もラッコの回転寿し屋大繁盛の絵を描いた。

僕も行きたい。

パブロ・ジーグラー