マトリョーシカの日は、誰が決めた
8月19日は、「バイクの日」。相変わらず、やってるよねぇ。したら、今度は8月31日が「野菜の日」だってさ。
音読み・訓読み以外に古語の音でも読むから、日本語は遊べる。○○検定と一緒で、最初はどこぞの機関とか協会とか組織がやってるものと思ってたら、一企業がどんどん「日」をつくるからおもしろい。
もしかすると、個人で設定してる「日」もあるんじゃないか? 「今日は、何の日?遊び」は、古今東西の歴史を振り返れば100年は退屈しない。
試しに「マトリョーシカの日」を調べたら、やっぱりあった。吉祥寺のギャラリーre:tailの、今年4回目のイベント。2月中旬。
絵本作家やイラストレーターが100人参加して、オリジナル・マトを展示即売してた。
盆栽からこけしに移って、現在鎌倉で店をやってる沼田元気兄さんも、マトリョーシカ・マイスター。
キュートでわがままでガーリーな趣味。写真家詩人。「こけし時代」責任編集。彼が旗ふり役で、ロシアまでマトリョーシカの工房を尋ねる旅もある。
静かだけど、活動的。
「ロシアのマトリョーシカ」SPACE SHOWER BOOKS刊。
人形誕生は、約110年前。ということは、帝政ロシア時代。革命アート前のアーティストが知育玩具を作ってた時代。
入れ子になった旋盤細工の人形は、祖先が日本の「Shichifukujin(七福神)」らしい。ともかく、この手の伝統工芸品は、民俗を感じさる。北欧には北欧の、アラブにはアラブの習俗が背景にある。
マトの場合は、赤いスカーフと民俗衣装柄のおばさんが定番。どことなく、農婦。ところが、ロシア正教司祭柄とか軍人もあるんだね。
人形を開ければ、また人形が出てくる。最大で16ピース。村の娘、全員登場のような構成。家族全員とか、女の一生を描いたようなものもある。
著者はスヴェトラーナ・ゴロジャーニナ。翻訳は、ロシア語ができる有信優子さん。僕は、ロシア語ができるというだけで尊敬するんだ。
勉強の始りは、「稼げなくても、好きだから」でしょう。たぶん。ついフラフラと、体がそっちに傾くみたいな。
家具屋で見つけたマトリョーシカを、つい撮るようなもの。よりは、彼女は勉強してるか。
来年2月には、僕もre:tailに出品しようかなぁ。