毎夏通う、なおこ皮膚科クリニック

「坐ってなさい!」「あっかんべーだ!」。

平成の幼児も、母親と同じフレーズで悪態をつくんだ。久しぶりに聞いた「あっかんべー」。

なおこ皮膚科クリニックの待合室。なおこ先生は、僕の友だち。同じく女友だちの古書・日月堂の店主、佐藤真砂さんとうり二つ。

先生1人に患者大勢だから、待ち時間は長い。

社団法人日本皮膚科学会から、皮膚科専門医として第5546号に認定された。その他にも、日本医真菌学会から認定された医真菌学専門医でもある。

なんでしょ? 医真菌学。褥瘡学会の認定師でもある。読めます? 調べました、「じょくそう」。床ずれのこと。なるほど、皮膚と関係あるな。

手持ち無沙汰だから、壁にある認定証を片っ端から読む。

「身の回りの昆虫によって生じる虫刺症」なるポスターは、蚊・ブユ・ノミ・イラガが実物の1万倍サイズのカラー写真。

11月12日は、「いいヒフの日」なんてポスターもある。日本臨床皮膚科医会が頭をひねって「『ひぃふぅ』だから12」と会議でやってる姿は、商店街のオヤジ連中のようで好ましい。

日本レーザー医学会から、レーザー専門医の認定。なんのためにレーザー治療かと思ったら、「表情ジワ」の改善だった。

一つは、ヒアルロン酸の注入療法。よく通販で聞く。も一つが、レーザー治療なんだ。表皮にあるメラニン色素をレーザーで分解する。

シワの改善でマイナス10.84歳。シミの改善でマイナス1.05歳。合計で、マイナス15.85歳。え? 計算が違ってないか? 「マイナス16歳肌」と大きく出てる。これに素通りできるおばさんは一人もいないだろうな。

とにかく幼児とママの園の待合室。

ようやく呼ばれて、診察3分。「汗のせいで皮膚があれた」ので、これからは毎日入浴することを薦められた。

へぇ。

ダニエル・ラノワ