五輪の東京開催、今度はいけるじゃない

アルゼンチンの五輪総会で、2020年の開催都市が決まるのは8日でしたっけ? ロゲ会長から新会長も選任される。レスリングが残れるかどうかも決まる。

関係者には胃が痛い日々が、あとちょっと続く。

レスリングは、ルールがわかりにくいから存続を検討する競技になったというけれど、投げたり抑えたりで勝敗はシロウトでもわかる気がする。

女子の階級を増やして、男子の階級を減らすという。

モントリオール五輪があったのは、1976年。アマチュア精神尊重の最後の大会だった。収支バランスが大赤字になった大会として有名。84年のロサンジェルス大会からは、金でブイブイいわせる流れになる。

工藤章さんは、モントリオールの銅メダリスト。五輪メダルというものを初めて手にする。ズシリと重い。

表面のデザインは、どの大会でも一緒なんでしたっけ? 勝利の女神が民衆に担がれているやつ。手に月桂冠を持ち、歓呼に応える。

お札や裁判所のデザインも同じだが、栄誉・権威はクラシックに限るね。

工藤さんを紹介してくれたのは、中学校時代の友だち・富岡くん。かつて2人は同じ職場で働いていた。新入社員の年に五輪に出場してメダリストになる。

そりゃ、大騒ぎだったでしょう。

48kg級。現在では無い階級なんだ。柔道と一緒で、軽量級は日本人が得意だから、国際大会より国内での争いが激しかったと想像する。

80年モスクワ大会は、西側諸国がボイコットした。出場してれば、彼は今度こそ金メダルだったかもしれない。各競技に、そういうアスリートがいたんだよな。

彼らの高みから見ると、世界はどう見えるのだろう?

74年にテヘランで開かれたアジア大会の時は、ゴールドメダリストになった工藤さん。「パーレビ国王から」と言われて、歴史を見てきた人が目の前にいる不思議さ。

ニック・ロウ