音から聴く、バスク・ノンフィクション

9月11日渋谷、13日名古屋、14日金沢、15日新潟が彼女らの初来日ツアー日程。

ZULOAKスーロアック。スペインはバスク地方出身のガールズバンド。

世界の音楽は、ほとんど英語で歌われます」と、バスク音楽のプロデューサー、フェルミン・ムグルサがマイクで説明する。10日にセルバンテス文化センターで、彼女らのドキュメンタリー映画が上映された。

「製作費用は、クラウドファンディングで集めました」。ネットを通じて寄付を募るやりかた。共感する人が多かったんだろう。

スペインの経済は、とんでもないことになっている。若者は半分以上が失業者。スペインから独立する気概のあるバスク地方は、推して知るべし。生きづらさ、やり場の無さ。息抜きができる街区は、どんどん再開発で取り壊される。

「世の中もバカな男どもも、いいかげんにしろよ」と集まってバンド活動を始めた。その名もバスク語でZULOAK = 穴。

「ノンフィクション新世紀」河出書房新社刊。若手ノンフィクション作家の石井光太さんが編集した。1980年から2011年までのノンフィクション文学総ざらえ。

読んでいたつもりが、まだまだ、にっちもさっちも行かない事象に焦点をあてた本が山ほどあった。この、ろくでもなさ。どうして? どのように? いつからそうなったの? は知りたい。

バンドで、当初ドラムを叩いていた女子は「妊娠して」脱退。来日した子は別の女子だった。なんだか、救われた。

それに男子も新メンバーに加わった。「前から皆んなの友だちだったから」。ジェンダーを越えるって、この自由さだよな。

今回のイベントに協力したJAPONICUS。どんどん海外のバンドを紹介してくれ。