第二楽章で、ベートーベン観変わる

ベトナムと外交関係ができて40年。時に、1973年9月21日。

調べました、ベトナム戦争終結のこと。73年は1月にパリ協定が締結され、米軍は3月に撤兵完了。けれども、サイゴン陥落や、ホーチミン市への改名は75年だった。その間は、ベトナム人同士の闘い。

ベトナムアメリカの敵対国でなくなった時点で、日本はちゃっかり外交を始めてた。

記念して、ベトナムから国立交響楽団が来日。横浜で聴く。

場所は、横浜みなとみらいホールとある。横浜は、「みなとみらい」だらけだから迷う。立派なパイプオルガンが据えられた、贅沢なホールだった。

演奏は日本の曲、ベトナムの曲、第三国の曲。

まず、武満徹の曲。音楽家の皆さん、怒らないでほしい。彼の曲はどれを聴いても映画・TVドラマ音楽に感じる。実際、よく使われた。

今回も、演奏が始まると吉行淳之介とか安部公房原作の映画が浮かんだ。映画音楽 = 基本は本流じゃない「その他大勢の作曲家」でしょ? 武満徹がなぜ革新的なのか、解せない。

ベトナムの曲。ドラがグワヮ〜〜〜ンと鳴る。グエン・ティエン・ダオさんは、ご当地では武満徹のような人?

第三国の曲は、ベートーベン第5番。ナマ「運命」を、初めて聴く。あまりに有名な第一楽章。第二楽章は、うって変わって優雅。

3階バルコニー席から見ると、オーケストラ全員が見られる。ということは、吹奏楽器も目に入る。見れば、音が耳に入る。

正面の弦楽器群に、吹奏楽器群が彩りを加えているのがよくわかった。

アンコールは、会津磐梯山。オーケストラ用にアレンジされて、流れるようなメロディ。別の曲だ。

演奏会最初に演奏された、両国の国歌。こちらも交響楽団の演奏だと、まるで違う。

テレビ中継の音、入学式卒業式の音、Ttubeの音。立体感は再現できてないことを再確認した。

べトナム国歌は、山河を彷彿とさせる。君が代は、理念を呼び覚ます。