ひな祭り時は、ひととき平和に
「オヤジだけで集まるにしては」と嘆かれた、寄り合いに選んだパブふうの店。座敷の店のほうがよかったかな?
面々とは、皆10年前後の再会。
・「なんか、縮んじゃったね」と、当方の顔を見て某氏が言う。
・「遺産相続になると、見たこと無い人が出てくる」と、争いを笑う某氏。
・「中東の街で、『ニーハオ』と挨拶されちゃったよ」と、落日の日本を嘆く某氏。
・「『ノーパンしゃぶしゃぶ』は、銀行が大蔵省を接待して問題になった」と、懐かしい話題の某氏。
・「この店の上の階が雀荘で、今でもよく通うよ」と、某氏。
・「ウチとアソコで、シェア85%だから」と、意外な独占業界を打ち明ける某氏。
皆んな、大手企業勤務だから名前を出せばさしさわりが出る。ヨノナカは今こうなってる、って話が次から次に。
唯一自営業で、これはむしろ積極的に僕が売り込みたいのが、「長谷川商店」。
2代目の社長、長谷川公章兄さん。もらい火で店が全焼し、建て直して最近やっと軌道に乗り出した。若旦那は根っからの坊ちゃんだから、悲惨さが伝わってこない。
出会った頃に彼の店でひな人形を買う。皆さんにお薦めしますが、どんなに高齢であっても、かみさんにひな人形をプレゼントすると、その季節の待遇が違うよ。
毎年、2月中旬になるといそいそと箱から出す。自分だけの世界に入って飾り付けをする。部屋がパッと明るくなる。
3月3日が終わる。かたづける。
3月4日から、通常にもどる。「あれやって、これしちゃいけない」の日々再開。
パブふうの店の名前は「ホブゴブリン」。イギリスの地ビールメーカーの名前。キャラクターは斧を持った魔法使い。
我が家に帰れば、どちらさんも元気な「ホブゴブリン」が待ってるオヤジたちの宴は、約2時間で幕。