田園都市線の神奈川県では
川散歩をやると、原始人にもどれる。
まず、無くてはならない水がある。火を熾して、お湯を作る。魚を釣る。丸太にまたいで、移動する。蔓を渡して、橋を作る。草原にも行く。山に出掛けて狩りもする。
なにかと便利。
川の流れがインフラだったんだろう。うわさ、流行も川に沿って伝わるような。毎日の作業も、川が通勤路線のような。
「『流域地図』の作り方」ちくまプリマー新書刊。
想像が、あながち誤りじゃないことがわかった。
普段使っているのは、行政地図。これには、地表のデコボコが出てない。あらゆる人工物をとっぱらうと、「自然の住所」が現れてくる。
著者の岸由二さんの、住所。
日本列島 本州島 関東平野。ここまでは、わかりますね? 多磨三浦丘陵群 鶴見川流域。要するに、神奈川県。
続けて。矢上川支流流域 松の川小流域 まむし谷流域 一の谷北の肩。
川は支流を集めて上流中流下流を流れる。すると、数々の行政区をまたぐことになる。
だから、何だ? といえば、流域を一つの単位にして治水・利水・親水のプランを考えようという発想・活動をしようと。
そのために、自分の「自然の住所」を知ろうという本。
多摩川は、多磨三浦丘陵群の北側を東に流れる。鶴見川は、多磨三浦丘陵群の南側を南に流れる。
源流から河口まで、流域ごとにイベントがある。
また、遊び場を見つけた。