1ミリ違いでマヌケになる
放送が始まると、ゆかりの地での経済効果は、年間平均200〜300億円になるのだという。
今年も、官兵衛まんじゅう・官兵衛サブレ・官兵衛ストラップ・官兵衛てぬぐいが売れに売れる。
売れ残りの木刀に、官兵衛のタグをつければ在庫一掃できるし。
日本銀行・熊本支店の計算によれば、ご当地キャラ「くまもん」の経済効果は、2年間で1244億円だった。
地域振興といえば、大企業誘致と文化体育系施設建設。それじゃ限界があると始まったのが、大分県の一品一村運動。21世紀になると、キャラクター登場。
「くまもん」は、2010年九州新幹線開業に合わせてスタートしたものだった。
「デザインノート EXTRA」誠文堂新光社刊。
雑誌で1冊まるごと、デザイナーの水野学さん特集。
熊本県「新幹線元年委員会」メンバーだった小山薫堂さんは、「くまもとサプライズ!」を企画提案した。合わせて水野さんにキャラクターを依頼した。
「くまもん」の目が驚いているのは、サプライズ!だったからとは。眉毛も上がってるし。
ほっぺたが赤いのは、舌切り雀・アンパンマン・ピカチュウなどからの引用。
表情の検証に作った画像は3000体。つまり、3000分の1案が最終案。3つや5つのアイデアで「いっぱい・いっぱい」とぼやくデザイナーに聞かせてあげたい。
分母の少ないアイデアって、なんでか、すぐわかる。
ところで、丸の内で見たバカラ社の「くまもん」。1244億円の内なのだろうか。
目が驚いてない。デザインのアバウトは、イミテーションが際立つ。