鎌倉で、思い出はモノクローム

ラジオでオールナイト・ニッポン・ゴールドを聴く。「ありがとう大滝詠一さん」。

1970〜80年代は仕事だけの暮らしだったから、歌は聴けども、人柄まではフォローしなかった。詠一兄さんは趣味人にして、外し名人でもあった。

交流のあったミュージシャンが、次々と思い出を語る。

自宅にスタジオを作り、インディーズレーベルを発表した先駆。「『鶴の恩返し』のような人」。歌っている姿を見せない男だったのだ。

テレビ出演しないだけじゃない。とことん、自由でないことが、イヤ。

今年初外出は、鎌倉の海岸。

極楽寺稲村ケ崎七里ヶ浜の浜辺を歩く。正月の海は、暖かった。波を見ているだけで飽きない。

崖に松。空にトンビ舞う。

ウィンドサーフィン、スタンダップ・パトリングをやってる連中。なぜか、涙が出る。太陽がまぶしいし、波が永遠だからね。

ボードに乗って、女の子が横切る。「君は天然色」でしょ。詠一兄さんの映像は、めずらしいんじゃないか。

歌がヘタだねぇ。それが、またいいよ。リアルを避けていたのは、自覚してたか。