ナイロンツイルっていうんだ
去年冬、ダウンに飽きたので海兵隊のジャケットを古着屋で買った。
もう、当方の理解かまわず機能や素材や年式をいろいろ説明する。
「ミリタリーウェアの本」文化出版局刊。
著者の嶋崎隆一郎さんは文化服装学院を卒業して、無印良品でメンズデザインをやってた人。現在は「ロゥタス」のクリエイティブ・ディレクターをやっている。
文化出版局で「男のシャツの本」「男のエプロンの本」「男のコートの本」も出してる。「ミリタリー〜」と同様に、どれも自作できるような型紙付きの本だろうか?
本文を読んでいると、古着屋店員が言っていた機能を理解できた。防寒・防風・防塵・防砂のためのパーツ。
パイロットジャケットの裏地がオレンジ色なのは、お江戸の色男のように裏地に凝る趣味からではない。地上・海上に墜落した時、ひっくり返して着れば上空から発見されやすいのだ。
僕が買った海兵隊ジャケットの生地は、ナイロンツイルという。あのツルツルしてる表面のやつ。
この本は、「ミリタリーウェアを作ろう」という本だから、「ナイロン素材は、縫製時にパッカリングが起きやすい」と説明する。
パッカリングとは、縫い縮み・ひきつれのこと。それが風合いだよね。
風合いといえば、ハードな生地のままだと「生っちょろい新兵」みたいだから、何度も洗濯機で洗わないといけない。洗い込む。
古着仕立てにして、「俺は歴戦の軍曹なんだぜ」感があるオリジナルの一着を作る。
家の洗濯機じゃ無理でしょう。ここは、コインランドリーか?