ホームセンターで買えるのだ
お寿司で、サバやコハダのことを「ひかりもの」という。
マグロも皮膚は光ってるのに、中身しか食べないから「ひかりもの」とはいわない。
物撮りカメラマンは、表面が反射するものを「テカリもの」という。表面がつや消しの物は意外に少ない。
クルマ、電気製品、食器・ビン・缶などの容器、漆塗り、プラスティック、メッキ類。だいたいは、スタジオで撮影する。
表面が反射するということは、手前にいる自分達の姿や雑然とした機材が映り込む。それじゃ、商品写真にはならない。だから、照明のあて方を工夫する。
黒いシャドーや白いハレーションを物に映り込ませて、逸品であることも強調する。
「マイ・フォト・スタジオ」玄光社刊。
写真機材を買うのは、プロ。スマホで写真を撮るシロウトの100万分の1しかプロはいない。彼らしか買わないから生産量は少ない。とどのつまり、なんでも高額。
もっとも、写真が趣味で高額機材に淫するアマチュアもいる。
とりわけ照明器具。
自宅を憧れの写真撮影スタジオにしよう、と提案する本を初めて読んだ。
100円均一ショップやホームセンターに行けば、代用できる照明器具は入手できるのだ。また、どんどん自作しようと説明する。
ランプを支えるポールは、
その1 音楽のマイクスタンドのほうが安い
その2 つっぱり式ものほしざおですむ
なるほどね。
広告の仕事から出発した僕は、飽きるほどスタジオ現場を見てきた。カメラマンとの共同作業。でも、自分で撮ったことはない。
自然光の物撮りも捨てがたいが、照明遊びをやるのもいい。