「いいとも」つながりカフェ

島から帰京した女旅ガラス「迷子だっち」に誘われて、奥沢に向かう。

彼女の友だちの友だちが、篤史くん。カフェをやってるという。奥沢は、住宅街のシブイ駅。今も変わらない。鉄道沿いに店はあった。

10人も入れば満員の店。ONIBUS COFFEE。オニバスとは、ポルトガル語で乗り合いバスだって。イタリア語なら、オムニバスというんじゃないか。

彼は、2年半バリスタチャンピオンに修業してから開店。「コーヒー豆は、果実です」。焙煎があるから、果実であることを忘れるな。

名前を忘れてしまったが、圧縮空気で淹れるやりかたもあった。

ドリップの台も見たことがない。「これも、何か味を引き出す優れものですか?」と訊いたら、「理科の実験器具です」。

内装が、またいい。板を張りつけ、白ペンキを塗る。棚も含めて手づくり感のある雰囲気だ。

「全部、自分でやりました」。コーヒー道に入る前は、なんと大工をやっていたのだった。お手のものでしょう。

おいしいコーヒーに、赤ちゃん連れのお母さんが入って来る。女子3人組が入って来る。先客万来カフェ。

全体が茶色い内装の、サイフォンで淹れ、親父がウンチクを語る専門店は昔からある。

一方、なんとなくカジュアル内装でウデがいい若手バリスタのカフェ。増えたよね。仕事自体が、「旅の途中」のような印象を受ける。

「今度、南米を旅行してきます」。あぁ、どんどん旅に出るといいね。

ペンデレツキ