体験できるミュージアムを
女子大に入るには、入館証がいる。入館証を手渡されると、女子大に入るんだと意識せざるを得ない。
地下鉄「西早稲田」駅前にあった学習院女子大。目白の学習院大とは違う場所にあるんだ。
向かった先は、「新しい時代のアートマネージメントを考える」シンポジウム。美術館の現状と未来を考える。
森美術館の南條史生さんが出た。思ったより穏やかな感じの人。
現代アート系の人は、博士論文そのまんまの喋りをするケースが多いので、助かる。民間経営ミュージアムの人ならではかもしれない。
中国では、これから全土に2000館のミュージアム建設計画があるという。とにかく、「国威発揚ミュージアム」じゃないものが増えてほしい。
地方からは、広島市現代美術館と神奈川県立近代美術館のキュレーターが来た。
お金が無い → 収蔵品が買えない&宣伝費がない → 展示法にウェイトがある企画展になる
有名な作品を見せるミュージアムでなく、来場者を巻き込むような企画展。
ここで思うのだ。つまり、知識啓蒙型ではなく、市民が「遊べる」施設が増えるのは、いいことではないか。
美術館に限らず、博物館・文学館・郷土資料館・民芸館から図書館まで、建物はコレクションの殿堂から、イベント発信拠点に変身する。
日常生活にヒントを与える活動拠点として、文化施設があってもいいじゃないか。とにかく、館内に「閉じこもらない」こと。
キュレーターは、所有しているものを解説するのではなく、プログラムを編集する能力を求められるようになる。
もとより、コレクションはホンモノを見られればいいに決まってる。でも、畏まったりあがめる姿勢は、もはや無いのではないか。
国策による、その国の表象を展覧する時代じゃない。