継がれていくステージだ
4月6日まで、世田谷文学館で「旅についての断章」展をやっていた。
林芙美子、北杜夫、植草甚一さんたち、世田谷区ゆかり作家の旅資料が並ぶ。
甚一JJおじさんは、66歳で初めてニューヨークを訪問。本や雑誌で街を熟知していたので、大いに楽しんだ。カメラ4台でパチパチ撮りまくり、本2300冊も買い込んだ。
「植草甚一スクラップ・ブック」晶文社刊に詳しい。
戦前からの映画・ミステリー好き。ジャズにもとことん熱中したので、「若者の教祖」と呼ばれた。
JJおじさんはチェット・ベイカーのトランペットとボーカルを、どう書いたのかな?
ジョー・バルビエリも、チェット・ベイカーに大きく影響を受けた。
彼に捧げた「Chet lives!」コンサートに行く。
ささやくようなバルビエリのボーカルとギター。今回は、トリオ。どことなくボサノバなのは、ほんとにチェットが好きだったんだろう。
感傷的な歌に、キラキラ光るようなアクセントを付けるピアノとトランペットだった。
初めての奏法を見る。ペットが、ピアノの弦に向かう。息が弦を振動させる。すると、なんとも繊細な残響が起きる。
妖精が羽ばたきをする時は、こんな音なのではないか。