も一度言う、帰りは重い

山はどうして盛り上がっているのか。

地底奥深くボーリングして、地層を調べたり岩石を採集する地質学者が解明しているのだ。

機材一式ほか、なんでもかんでもヘリコプターで険峻な山に運べないから、学者は山男であることが前提。

海や川とからんでる
ジオパークなら、体力頑健じゃなくても地質見学できる。

「石ころ採集ウォーキングガイド」誠文堂新光社刊を見ていたら、ジオパークだけじゃなく国立公園・国定公園でも石の採集禁止なんだね。

世界遺産の土地でも、そうなのか? 持ってるけど。

本は全国の海と川で拾った地図付き石図鑑。地球の歴史を感じて、寡黙になる。

海岸で拾った石は、孔があった。これは、貝などの巣穴と考えられる。貝は、石も溶かす分泌液を出すのだろうか?

川でも、気に入れば拾っていた。

渡辺一夫さんは、高校時代から石拾いをしていたベテラン。

川のどこで採集するか? 蛇行する凹部は、流水のエネルギーをもろに受けるので、石も流される。凸部は、流れがゆるやかなので寄せ集まる。

なるほど、理屈だ。

多摩川では、八高線小宮駅下車の多摩大橋付近の河原が狙い目。

黒・白・赤・茶・緑色がそろい、著者は「宝石チャート」と呼んでいる。見た目のコレクションから、楽しそうだ。

帽子・長袖シャツ・手袋・ビニール袋・地形図・ルーペと準備することは多い。「20万分の1日本シームレス地質図」というのもある。

それより肝心なこと。

・行きより、帰りが重くなることを念頭に入れておこう。

理屈だ。

決して欲張ってはいけない。慌てて何でも拾うので、この助言が一番きいた。

SHINPEI RUIKE(類家心平) KAMUI