転んでも、立ち上がろうね

若い人のほうが、しきたりに事情通だ。

電話で聞いて、「えっ、イッショウモチ?」。何のことかわからなかった。

漢字をあてれば一生餅、あるいは一升餅のこと。一生、食べものに困らない願いをこめる。

それをやるからと、次男坊の家へ遊びに行く。孫、人生最初の1歳の誕生日会。すでに2つの丸い餅が用意されていた。

今は、パン焼き器で餅も作れるのだという。それに、名前と寿の朱文字を入れ、風呂敷でくるむ。

一升って、1歳児には相当こたえる重さだよ。体に結びつけて歩かせる。無理があるけど、2〜3歩は進む。

別名で、転ばせ餅ともいうらしい。そりゃ、転ぶだろうよ。

笑えたなぁ、出稼ぎベビー。ひととき、戦前の日本風景もかくやと思った。

これ、1歳児だけじゃなくて、幼稚園くらいまで毎年やるとおもしろいんじゃないか。