好きな花が育つ条件
都立園芸高校のバラボランティアは、2〜3時間体を動かす。
終わって、僕はキャンパスを回る。施設・設備が好きだから。道具を納める棟でも、しばし佇む。手入れされた器材に、無言で立ち会う。
これは、一昨年までの清里通いが影響してる。ご当地回顧。
「萠木の村」に行った時、樹木の手入れをしていた男たちがいた。
「ポール・スミザーというイギリス人が指導してます」。自然をデザインする人。ナチュラリストと呼ばれるC・W・ニコルさんとは別の途の人。
園芸家なんだ。庭の設計・施工をする人。
「ポール・スミザーのガーデン講座」宝島社刊。
彼は、すでに何冊も庭作りの本を出してた。「八ヶ岳ナチュラルガーデン」では、ワークショップを続けてる。
教えていて、気付くこと。シロウトが、たびたび質問する内容が、「必要な情報」なんだということ。
この花が好きだ、葉の形がいい。植えてみたが枯れてしまった。ストレスになる。たいがいのケースは、これでしょ? 元気に育たないことが質問の大半。
それは、庭の日当たり・水はけ・土のタイプをわかってないからなんだ。
ステップ1は、庭を観察する。
タテ軸に乾いているか、湿っているか。ヨコ軸に日なたか、日陰か。
湿った日なた、乾いた日陰もある。ってことがわかっただけで、植える植物の選択を間違えずにすむ。
木の下、壁ぎわ、中庭、軒下、石積み。駅のホーム、駐車場、公園など、どのような植物がどのような条件で生えているか、観察しよう。
日なたの植物と日陰の植物。そして、土の種類を知る。
これが理解できれば、ほぼ庭作りは成功したといえるのではないか。
ここで、やっと気付く。バラボランティアで作業しているが、前提条件となることを高橋先生が整えていること。
とんと話は飛ぶ。
花に話掛ければよく育つ、ってよく聞く。音楽もいい、という。ほんとなのかな。