休憩にしたら、また休憩

開花爛漫の季節が終わると、後は落花。

咲いているのもいいが、地べたに撩乱と散るのもいい。なんとなく、事件現場の生々しささえ感じる。

坂口安吾は、「桜の森の満開の下」で人を狂わせる怖さを書いたが、バラだって花びらの枚数がたんとあれば妖気ただようよ。

さて、5月末の園芸ボランティアは草取り。4月末と同作業。これからも同作業。

「都会の雑草、発見と楽しみ方」朝日新書刊。

著者の稲垣栄洋さんは、「みちくさ博士」なのだ。

「働きアリの2割はサボってる」「身近な雑草のゆかいな生き方」なんて本も出すのだから、ご尊顔を拝みたい。

みちくさ博士は、「雑」も「草」も気になる。

・雑誌 雑貨 雑学 雑談 雑魚 
← いろいろの意。

・お笑い草 かたり草 質草 
← 本来、草は何かに加工するための原料になる、役に立つ意味があった。

・草野球 草競馬 草芝居
← しかし「木にならない」ので、いつしか「本格的でない」という意味になってしまった。
 
えぇ〜、草に向かって「木にならない」って言ってもなぁ。よけいなお世話じゃないかい?

ま、カマ持って草刈りやりました。30度を超える中。

ボランティア皆衆は、1時間に1回の休憩。僕は、15分に1回休憩。なぜならば、引っ越し作業途上で、膝と腰がワヤだから。

非難する、そこのあんた。草取り姿勢を想像してくれ。

休憩して、まだ咲いてるバラを見学。

ロサ・ウイクライアナ。日本原産のテリハノイバラ。すると、蜂が飛んで来た。ケツが大きい蜂。高橋先生の説明。

「クマンバチです。ちょっかい出さなきゃ、襲ってきませんよ」。

刺す蜂は、アシナガバチという。この種は雑草の花に寄って来る。ところが、バラ園はキチンと草刈りするので、見かけない。

でも、アシナガバチには雑草が必要なんだってこと、「みちくさ博士」の本を読んでわかった。

そもそも、雑草というのは、人の見方によって違う。

植物学の父・牧野富太郎博士によれば、薬用・食用にしていたものも多い。

特定の名前で呼んでいたはずで、まとめて雑草とは言わなかったんだろう。

Owen Pallett - The Great Elsewhere