横浜花街育ちだった彼女

梅雨、真っ最中ながら一休みの月曜・火曜。

街の案内板で「水無月(みなつき) 大祓(おおはらへ)」の張り紙を見た。

旧暦六月は、田に水を引く。「無(な)」は、「の」の意味。だから「水無月」は「水の月」なんだ。

お形代(かたしろ)という、人の形をした紙を川に流すのだろうか。その図が描かれていた。

・おのづから 心のそこも すみだ川
 つみも けがれも なつはらいして

6大学で初の女性総長になった、田中優子さん。快挙に、積ん読してた「江戸の想像力」ちくま学芸文庫刊を引っ張り出す。

プロフィールの写真を見て、笑ったな。若い。学者バーで会った時は、ジーンズ姿だった。

今じゃ、マスコミに出る時はたいがい和服。60代、柳眉、ショートヘア、和服だから出会い茶屋の「やりてのおばさん」の貫禄。いい子を紹介してもらいたい。

前に挫折した「江戸の想像力」を読み通した。江戸に精通してないから、再チャレンジしても理解不能点は多い。

でも、なぜこの本が衝撃的だったかは、わかった。目のつけどころが、垣根をこえているんだ。

いわゆる江戸ブームとか、江戸趣味から遠い人。もちろん江戸時代が嫌いなわけではないのだが。

研究が資料に向かうのではない。もちろん、資料は読み込むのだが。

「私が江戸を想像してみるに」という若さがある。若いから健啖だ。話の中心は、平賀源内と上田秋成

とりわけ、平賀源内。エレキテルを発見した人というのは一面的で、実にチャランポラン・腰が軽く・アジテーターなんだ。

源内の評伝を読んだ後で、も一度ふり戻りたい本だった。

参考に、松岡正剛さんの「千夜千冊」を引いてみた。

2人は長い付き合い。本と本人の裏話を聞けてうれしかった。

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