横浜でアニメを見る聞く
ミニシアターのチラシラックに、よく「ショートショート・シアター」があった。
短篇映画専門館。
それが横浜にあったとは。それも「みなとみらい駅」から歩いて6分。
今まで、駅から向かうのは横浜美術館や帆船日本丸の方向ばかりで、その反対側なんだ。あたりは高層マンションか草ぼうぼう敷地。
商店街がないから、6分といっても延々歩く疲労感がある。しかも、映画館は高層マンションの中にあるので、らしくない。探すのに苦労した。
フランス映画を特集してた。4本の内「ビンぞこメガネ」はアニメ。
僕は近眼だから実感するのだ。メガネをはずすと、物はぼんやりする。そこに想像力が加われば、たとえばカーテンが幽霊に見える、扇風機が白い鳥に見える。
他日は、東京芸大・馬車道校舎を訪問。こちらは、駅前。かつては銀行とおぼしき建築が、大学院映像研究科の校舎になってる。
学生と一緒に「コンテンポラリーアニメーション入門」講座を見る聞く。
落語からアニメ化した名作「頭山」の山村浩二さんは、ここで教授をやってた。彼の進行で「クエイ兄弟、失敗の迷宮」。
クエイ兄弟は、アメリカの双子の映像作家。何が「失敗」かといえば、皆んなが「とるにたらない」と棄てたオブジェや撮影失敗と思うフィルムを積極的に活用するから。
計4本上映された。
「チェコのシュバンクマイエル監督に似てるなぁ」と思った。グロテスク、謎めいた、病理学、悪夢、東欧的、のみの市。
イギリスからやって来たスザンヌ・バカン教授が、概略ながらポイントを押さえて説明する。
「ピーター・グリーナウェイに影響を与えました」。デビット・リンチ、ソクーロフにも。
どなたさんも、ミニシアター系監督だ。クエイ兄弟は、思わぬ収穫だった。
それでは、兄弟が影響を受けたというヤナーチェクをどうぞ。