年齢違いの少年2人

ヒッチコック好みの美人といえば、グレース・ケリー、キム・ノバック、ティッピ・ヘドレン。

ブロンドの正統派美人。ニコール・キッドマンがこの系統だ。

芸術家からミューズとあがめられたから、さんざんモデルのオファーがあった。応えた。

で、フィルムに近づいた。スクリーンではなく、写真。自らカメラを構える。リー・ミラー。写真家が、こんなに美人だったらどうします? 

美人の特権は、何をやっても許されること。扉が開いていること。ピカソとも友だちづきあい。男の子が産まれたら、今度は子どもと巨匠が友だちになった。

ピカソはぼくの親友なんだ」六耀社刊。

息子の名前はアントニーペンローズ。現在は、かつて暮らしていたイギリスの農場を解放して、シュルレアリスム作品を保存してる。

彼の子ども時代に、南フランスからやって来たピカソ。たちまち意気投合して遊びふける。そして、今度は少年がピカソを訪ねる。

香水工場だったアトリエ。

少年は「引っ越して来たばかりなの?」と、美しいお母さんに尋ねる。「なぜ?」「だって、ぜんぜん片付いてないからさ」。

散歩がてらに木片でも釘でも植物でも、なんでも拾う。楽器、地図、鳥かごなどガラクタ三昧の部屋。

おもちゃ、オブジェ、お面は、あり合わせのもので作る。そこでは絵も描く、陶器も作る、彫刻もやった。

古いカゴでお腹を、ヤシの枝で背中を作ったヤギもある。これ、ニューヨークのMoMAにあるブロンズの原型だ。ペットでヤギを飼っていたのだ。

くらいの遊び場が欲しい。

Chopin Competition 2010 - Yulianna Avdeeva