「初めて物語」はおもしろい

男子床屋で安いのは、QBハウス。カットのみ1000円。

ササッとやって、あとはチューブで吸い込む。これで充分だけど、やってもらう度に落語「無精床」を思い出して笑う。

田園都市線あざみ野駅で、これより安い床屋を発見した。ヘアサロンIWASAKI。ガラスに690円とあった。

1回目、お昼に入ったら「9時から11時までです」と言われる。2回目、土曜日に入ったら「平日だけです」。3回目の正直で今度はセーフ。しかれども、11人先客がいた。

「何時ごろになるでしょう?」「まぁ、1時間はお待ち願います」。

だいじょうぶ、隣が図書館だから。ここで横浜の郷土資料をよく読む。なかでも、横浜開港資料館が発行している資料。展覧会目録だったり、広報誌の合本。

最近、国産線香花火が盛り返してるニュースがあったでしょ? 火花がボトッと落ちる中国産に比べて、国産はちゃんと段階を踏む。

・牡丹 → 松葉 → 柳 → 菊

花に例えた火花のかたちに変化する。ゆかしい。

横浜開港資料館では今、日本初の西洋花火の企画展をやっている。

明治10年、火薬製造がわかる元武士の平山甚太が設立した「平山煙火製造所」。西洋の薬品を混ぜて、発色の鮮やかな花火を開発した。

近代のあらゆる物が、横浜から入ってきた。

床屋・髪結いは、江戸時代からあっただろう。バーバーは明治になってから。ビューティサロン、右に同じ。

IWASAKIに戻って考えた。

男も女も、一緒こたにしてめんどう見ちゃうヘアサロンというのは外国にあるのだろうか? 輸出したらどうか。

Smile by David Sanborn