英語で、ひらひら・きらり
1月から3月本屋に並ぶのは、国語辞典。大量入荷する。
言葉への興味・関心は尽きまじ。毎年毎年、新版や改訂版が出る。
言葉もテーマが細分化されて、「オノマトペ辞典」を見た時は、うなった。辞典だから、説明文がある。「うとうと」「がさごそ」「きょとん」を説明すると・・・。
擬態語・擬声語は、「わかるでしょ?」以外に説明が難しい。日本人同士なら、ニュアンスがわかる。これを外国人に説明するとなると・・・。
彼らが日本語習得する場合、漢字、ひらがな、カタカナの次に、第4のハードルにオノマトペがあった。
ということは、日本人が普段使いのオノマトペを英語で言う場合の困難さと裏表でもある。
「ひらひら きらり」冨山房インターナショナル刊。
そもそも、オノマトペという言葉が日本語だと思ってた。違うんだ。onomatopeeとフランス語なんだ。英語にもオノマトペアonomatopoeiaとある。でも、擬音語が主で、擬態語は少ない。
4コマ漫画と日英文で、オノマトペを説明してる。たとえば
・みかんが「たわわ」に実ってる。
・皆んなで甘そうな実を「チョキンチョキン」。
・男の子が皮をむいたら、果汁が「ビュッ」と目に入った。
・果汁が目にしみて「とほほ」。それを見て、皆んな「うふふ」。
さて、これを英語で言うと・・・。
もともとは、ジャパン・タイムズに連載されていたコラム。漫画は、中畝治子さん。構成と文は、波瀬満子さん。
波瀬さんは、もともと言葉あそびが好きだった。加えて、仕事で海外公演をやるアーティスト。より口語表現に磨きをかけたのが、オノマトペに行き着いたのだろう。
これ、翻訳家の辞典にも使えると思った。
数十年前に1回訳されたものが、新訳で登場することはママある。
chagrinは、無念,残念,くやしさ,痛恨,屈辱。でも、果汁が目にしみたら、「無念,残念」と訳さずに、ここは「とほほ」でしょ。