小資本なら物を売るな

渋谷ヒカリエ8階で、「迷いと発見の物産展」をやっている。

「迷いの街」渋谷で、答えを求めてさまよう物産展TOKYO WANDERING CRAFT 2014。

ローカルな食品と雑貨と工芸品。

東京にも畑と田んぼが無いわけじゃない。それをウリにする野菜や米もある。

しかし、食品産地といえば地方。地方だからといって、生産者はのんびり構えているのではない。消費地の大都市向けに、とことん研究して品質向上にがんばっているのだ。

雑貨も工芸品も、地方ならではのカラーを盛り込む。

「物を売るバカ」角川oneテーマ21刊。

販売と購買は、価格・品質・広告・流通で決まる。それでも売れない時代に、どう売ればいいか。それは、物語だという。

訴えているのは、CMプランニングやコピーライターをやっている川上徹也さん。

物語の黄金律は3つ。

1 欠落しているモノ・コト・ヒトがある
2 なんとかやり遂げようとする目標に向かう
3 数多くの失敗・障害に、葛藤がある

これが、買いたくなる感情移入のポイント。

彼はワークショップも開いている。参加者に発表してもらうのは5つ。

・店名(愛称)
・キャッチコピー
・こころざし
・独自化のポイント
・お客が魅力と感じるであろう作業・仕組み・活動

取材先は、どこにでもある食品・園芸品・野菜・ハンバーグ・豚肉・オフィス機器を、物語で売っている店。

「迷いと発見の物産展」の商品は、物語が棚に陳列されていた。まるで書店のように。

考えた。

いちいち考えるのが「めんどくさい」時は、ナショナルブランドの商品や店で買う。他者と違うモノを「わざわざ探す」時は、中小零細資本のモノに手が出る。

行ったり来たりして、毎日消費してるんだな。

それでは、本でとりあげられたNegiccoネギッコを聴こう。なぜか応援したくなる地方アイドルなんだって。アハ。