増上寺で予行練習をする
「御霊屋」と書いて「おたまや」と読む。
母校の上野中学で、よく「おたまや」と言ってた。
校舎を取り巻くようにある寛永寺と、校門前から延々と続く塀。「向こう側を、『おたまや』っていうんだぜ」と仲間から聞く。
意味不明だった。が、ニュアンスが入ってきて特別な場所感が残った。
「御霊屋」と知ったのは、社会人になってから。何かのイベントで2回ほど入った。普段は、閉じられてる。
上野・寛永寺と並び、芝・増上寺が徳川家菩提寺と知ったのも社会人になってから。
今までは、境内をサクッと散歩するだけ。本日、初めて増上寺「御霊屋」に入った。こちらは、500円を出せば誰でもいつでも拝観できるのがいい。
並ぶ宝塔・灯籠の様子は、寛永寺と一緒。
これらが、昭和33年に南北両隣から現在地に移ってきたことを知る。
南隣地は、現在「ザ・プリンス パークタワー東京」が建つ。かつては、ゴルフの打ちっぱなし練習場もあった。ここに、二代将軍・秀忠の「御霊屋」があった。
北隣地には、五将軍が祀られていた。六・七・九・十二・十四代。現在は「東京プリンスホテル」が営業中。
どちらも、戦争末期に米軍の焼夷弾攻撃を受ける。秀忠の宝塔は木造だったので消失した。五将軍のは青銅もしくは石の塔だったので残る。
ところで、菩提寺って何だろう? 寺の宗旨に帰依して菩提を弔うことでしょ?
寛永寺は天台宗、増上寺は浄土宗。徳川家はチャンポンだったということか?
「御霊屋」の他に、境内に残る数々のスポットを巡り、「芝地区語り部ツアー」の下見は終了した。本番が楽しみだ。