スタート台に立ったデビュー

7月4日から始まっていた「芝の語り部養成講座」。

座学をやって実践ツアーの下見、そして本番。とうとうガイドデビューした。案内する場所は、増上寺境内。説明役はA・C班、聞き役はB・D班と講座の先輩たち。

僕はA班の班長だが、メンバーにむりやり押しつけられたもの。仕切っちゃいない。昼あんどん。

まぁ最初だから、どちらさんも手近な資料を元に3〜5分話す。聞くほうも先刻承知のネタばかりだろう。むしろ収穫は、資料に書かれていたネタを深めたいという気付き。

「蛙胯(かえるまた)には、表裏に唐獅子と牡丹が浮き彫りされています」。これ増上寺黒門の説明。語り部もそのまま喋る。

蛙胯って何? 

門柱を渡る梁・桁を支える支柱のこと。山型になって、あたかも蛙が脚を拡げている形なので蛙胯という。

寺社建築だけじゃない。そもそも宗旨の浄土宗って何?

事務所に寄ると「浄土宗新聞」があった。1年分もらう。法然さんが開祖。京都なら知恩院、東京なら増上寺が「本部」機能を果たしてる。

全国からのニュースが出ていた。

法要、供養、行脚、研修会、外国訪問。

外へのコミュニケーションも盛ん。

講座、茶話会、写経写仏、支援活動、能楽やわらじの奉納、いのちの電話相談、境内相談所、インターネット相談、仏式結婚式、音楽フェス、終活フェス。

キャラ「なむちゃん」の4コマ漫画。

堂宇修理、有形文化財登録、壇信徒の欄間職人登場、和ろうそく店社長へ取材、曼荼羅の図像案内、寺社建築会社の広告。

「今月のことば」は、解説に英文付き。

「思い込みが、道を閉ざす」は、Assumption will close doors, not open them。
「悩みも答えも、それぞれ」は、All people have different answers to their own problems。

トリビアが連続する普段使いの仏教言葉、四季の仏教習慣。

滅罪を祈る懺悔は、「さんげ」と濁らない。「東海道五十三次」は、53人の師を求める求道(くどう)の旅が転じたもの。

読む記事読む記事、あれもこれも向こう側に終わりなき道程がある。

Julie London-Misty