外気になじむ話法だ

休日の虎ノ門は、閑散としていた。

「芝の語り部養成講座」第2回は、メンバーが自主的にテーマを決めて、自分たちで運営する。

初回が増上寺巡りという「課題」なら、2回目以降は「フリールーティン」ということになる。

落語・講談にゆかりの場所をはさんで、琴刀比羅宮から2時間巡って港区役所まで下見歩きをした。

虎ノ門ヒルズを初めて見た。ガイドメンバーがいたので、一人だけで中に入るわけにはいかない。ニュースでは、ヒルズの近くに地下鉄の新駅計画が発表されたね。

屋外で大勢を前にガイドをする。やったことあります? 

見学者が物件を見られるように、ガイドは物件を背にして喋らなければいけない。歩道を走る自転車を、見学者に注意する。移動では、道に広がらないように案内する。

説明時間は、厳守しなければいけない。内容がちょっと込み入る場合は、フリップで絵解きをしなければ伝わらない。

肝心のガイド内容でも、「場所との関連が、よくわからない」と指摘された。

想定する見学者は、どんな人なのか? 暇だから来るのか、関心・知識があって来るのか?

今まで、いろいろな地域巡りに参加した。

「うまいな」と印象に残っているのは、江東区・砂町巡りだった。たぶん、中川船番所の館長の案内だったと思う。

説明慣れしてる。

コース設定。時間のマネージメント。物件と自分と見学者の間合い。そうだ、見学者に「なんとなく知ってるけど、そういうことだったのか」という風になれればいいんだ。

そして、喋り方。屋内での語り方とは全然違う。空気に溶け込む、まるで香具師のように。初めて出会って、あたかも百年の知り合いのごとし。

終わって何か物を取り出し、買ってもらえる雰囲気ができるまでいければ最高。語りには、表情だ。

Christiane Karg - Come il vapor s'accende (Haydn)YouTube