心を、答えられる?
出がけに新聞を拡げると、「検証 ワタミ過労自殺」岩波書店刊の広告が出ていた。
ワタミに限らない。居酒屋や牛丼のチェーン店の店員は、だいたい顔色が悪い。愛想も無い。「喜んで」と叫ぶが、全然喜んでない。
ギリギリのギリまで経費を削ったオペレーション。削るだけでなく、時給をちょろまかして働かせる。
「やめれば」と言える人は、もともと、こういう店で働かないだろう。僕もそうだから、大きいこと言えない。
全5回の傾聴講座、3回目は実習として地域活動支援センターに向かった。
やっと、講座のしくみがわかった。
昔は精神分裂病、今は統合失調症。躁うつ病、自閉症、多動性障害などの精神疾患。100人に1人というから、難病ではなく、普通にあるのだ。
通勤電車の1車両に200人が乗り、10両編成なら20人は患者という人数。
何ごともなさそうに働いているが、カミングアウトして地域活動支援センターに通う人々もいる。
向かったセンターの施設長は、大学で臨床心理を勉強した人だった。卒業して20年、一貫して福祉職。
「心って、何だろう?」が、彼女の進学理由だった。
言われてドキッとしたなぁ。
やる気、動機、モチベーション、折れない心、いろいろある。正面から直球の問いを投げられると、ストライクゾーンが真空であったことがわかる。
センターでは、多様な活動をしている。
トールペイントもその1つ。オランダ発祥の伝統工芸で、雑貨・小物にペインティングしてバザーなどで売る。
「いろいろな色彩」があることを身につける、リハビリの一種か。
傾聴活動も、健常に向けた支えの一つなのかもしれない。
★旅する目玉 リサ・ラーソンさんの陶器
♪旅する耳 Al McKay Allstars