「買物するなら」「六角橋!」

六角橋商店連合会は、太っ腹だ。

かながわ商店街観光ツアー委員会事務局は親切で、問い合わせをしたら、カラーのチラシを郵送して来た。びっちりスケジュール付き。

午後2時半、東横線白楽駅集合。商店街を歩きながら概要の話を聞く。

3時、手焼きせんべいと、焼小龍包の試食。

そこからですよ、お客さん。夜のフリマに加えて、あっちでもこっちでもライブ。

フラメンコ、ヒップホップ、ベリーダンス、フラダンス、デキシージャズ、クレージーケンバンドのギタリスト小野瀬雅生ショー。

「道路を渡った『○○産婦人科』で産まれました」と、地元ネタで笑わせる小野瀬さん。

いちばん興奮したのは、商店街プロレス。4時と5時半の2回興行。

僕は5時半の回を見た。前座は、1人対1人。次にタッグマッチ。トリは3人対3人で、お約束の場外乱闘。

コンクリ壁に投げ飛ばしたり、パイプ椅子の殴り合い付き。「危ないですから、離れてください」とアナウンサーが連呼すれども、誰もどかない。どころか、あおる。

20分1本勝負だが、10分過ぎくらいにワン・ツー・スリーで終わってしまった。

もっとやって欲しい。

今までの面々が全員リングに上がる。優勝の褒美に、読売新聞1年分贈呈。やんや、やんや。

「買物するなら」「六角橋!」と会場全員で唱和。

「プロレス見るなら」「大日本!」

「新聞読むなら」「読売新聞!」。

リングネームは知らない。極悪非道の顔と体が、終わってみれば観客と一緒に握手したり、写真撮ったり、子どもを肩車したり、サインしたり。

技の名前も知らない。真近で見ると、叩き付けられた体はマットによく沈んでた。

去りがたく、リングの解体作業まで全部見た。3本のロープ、硬質だから体に巻き付ける要領で片付けていくのだった。

★旅する目玉 chiaki horikoshiさんのイラスト 

♪旅する鼓膜 クレイジーケンバンド / タイガー&ドラゴン