はたして伴走できるかな

傾聴講座の最終回を終えた。

今までは統合失調症の人に傾聴する講義やロールプレーばかりだった。

ところが最終回は、受け付ける人々はそればかりではないと聞いた。統合失調症の人ばかりだったら、ヘビーすぎる。

その手前の人も対象だ。

でさ、自分が傾聴活動をやっていることを他者に話すのも慎まなければいけない。

「かかわり方のまなび方」ちくま文庫刊。

西村佳哲さんは、肩書きが「働き方研究家」となっている。現在は守備範囲が広がって、働き方だけじゃない。

ワークショップやファシリテーションの現場を訪ね、「まわりの人々を活かすのがうまいとは」を探検した。

対人関与の姿勢や技術の報告書。

内の一人が、自殺予防活動をやっている西原由記子さん。

言葉を聞くだけじゃない。言葉にならないことを聞く。長い沈黙に耐える、噛み締める、葛藤がある、押しつぶされそうになる。

講座で少しだけロールプレーを経験した。

話を聞けば、否定したくなる、肯定したくなる、アドバイスしたくなる。

それがコミュニケーションだと思うから。

それを抑えて、受容に徹する困難さ。受容していることを、相手に伝えなければいけない高度なやりとりは、想像を絶する。

相談者は、話が秘密を担保されているから来る。したがって傾聴者は家族・友人を含め、あらゆる他者に公開しない。これにも胆力がいる。

耐えられなくなるまで、自分を試そうと思ってる。

いつ始めていつ終えるのか、いずれにしても傾聴の話は、今日で終わりだ。

★旅する目玉 向山裕さんの立体  

♪旅する鼓膜 Lee Ritenour - Rio Funk