頭に貯蔵してる絵の枚数

電気自動車は、いかにもなデザインをしてる。

軽自動車はチョロQデザインが多いが、さらにアニメ味を加えて「僕たち、未来だぜ」と言ってるようだ。

「デザイン室」イースト・プレス刊。

本の装丁家の本は、よく読む。技術上の本も多いが、これは文章に添える装画が中心のもの。

いつもギャラリーや美術館に通ってアートデータを集積してる鈴木成一さんの本。やはりネットでのデータとは違う、生の質感は違うから。

1万冊以上を今まで手掛けた。文芸書が多い。

厚手の本には装丁料だけでなく「読み代が欲しい」と嘆く。飛んでって、肩をさすってやりたい。

読まずに装丁する人もいるから、丁寧に読んでピッタリの装画を探す手間を想像すると・・・労多くして、報われること少なし。

用紙やキャンバスの規定サイズの絵ばかりじゃない。画家は自由に描く。

するとタテ1.5m×17.5mなんて絵に出会った時にどうするか? もちろん絵自身が気に入ったのが最初なのだが「これをどうしても使いたい」。それもトリミングせず全部。

縮小して表紙カバーに収めると超横長になってダメ。裏まで展開しても、まだ全然収まらない。う〜ン。

う〜ン × 100回。(やったかどうか?)

本体表紙にも続けよう。でも、まだ収まらない。見返しにも! のアイデアが浮かんでからは一気呵成に本文にも及んでクライアントの編集者を説得する。

できた本は「花言葉をさがして」ポブラ社刊。

ヴァネッサ・ディフェンバー著、金原瑞人・西田佳子訳、平尾香装画。

孤児の女の子が妊娠・出産・養母との関係で、花がシンボルになる物語。

鈴木成一さんは男だ。性を越境して装丁し、違和感なく完成できるまで、どれだけの画廊を回ってきたのだろう。

★旅する目玉 平尾香さんの絵  

♪旅する鼓膜  Benjamin Britten