ほんとかね? ジャーナル

ほっとくと、興味の方向があることがわかった。

あらゆる絶滅危惧種

動物の領域だけじゃない。建築再生、五輪に無いスポーツ、死語、古道具、人気の無い学問、跡継ぎの無い商売、本を読む人。

かろうじて生き残る、かろじてというニュアンス。

第7章 子育てと家族の問題を追いかける で、ルポライター杉山春さんの言葉を読む。

2012年の児童虐待件数、66,701件。数字は児童相談所の相談件数だから、実数は5倍は堅い。

離婚が増えて母子家庭は2010年で76万軒。児童虐待は社会の構造変化と深く結びついている、と杉山さんは語る。

結婚や子育てを継続する環境が崩壊過程にある社会。つまり、子どもが絶滅危惧種という暗澹。

「ジャーナリズムの現場から」講談社現代新書刊。

編著は、大鹿靖明さん。とにかく日本のジャーナリズムを憂いてる。

記者会見でパソコンを黙々と打ち鳴らし、質問しない記者たち。教えを乞う姿勢。隠された真相を暴くなんて、自分の仕事じゃない。

俺、ポチだけど、何か?

ご機嫌伺いの「パーツ屋」と、政治家や官僚からも見下される。

本当なの?

本は、絶滅危惧種のジャーナリスト10人が大鹿さんからインタビューを受ける。

新聞・テレビ・週刊誌・フリーランスのライターたち。どちらさんも、社会正義を達成しようとしてないところが気に入った。

対象に、まず自分の興味ありき。

情熱は細部をうがつ。1つ淀みをみつけると、その奥に別の真実が見えてくる。すくい取る。新たな水流を発見する。更に、二の腕を突っ込む。

かろじて、日本にもジャーナリストはいた。

★旅する目玉 宮西達也さんの絵

♪旅する鼓膜 大原櫻子 as 小枝理子 - ちっぽけな愛のうた