何が、住みやすいのか

INSTITUT FRANCAIS、これアンスティチュ・フランセと読む。

飯田橋にある。本読み放題、DVD見放題。写真展があるは、結婚式会場にもなるは。おフランス気分満点。

このアンフラと、恵比寿にある日仏会館がどういう関係にあるのかわからなかった。もしかして、敵対関係?

「アンスティチュはフランス語学校です」

「こちらは?」

「研究機関です」。

どうりで日仏会館でやるテーマは、お堅い内容が多いと思った。

青柳正規さんが講演した「地域おこしと文化」。この人、文化庁長官。その前は国立西洋美術館館長。さらに前は、ポンペイで遺跡発掘をしていた。

日本とフランスで、文化を資源に地域おこし事例を紹介する。

重厚長大産業で栄えたロワール川ほとりのナント市。衰退したが、歴史的建造物はある。これを活用して、数々のイベントを始めた。

映画祭、巨大オブジェが動く劇団、極めつけはラ・フォルジュルネ。気軽に音楽を楽しもうと始めたら大好評で、今じゃ日本でもゴールデンウィークに開かれる。

5000人の雇用を産み出し、おかげでナントは「住みやすい街」の常連にランキングされてるのだという。

他にビルバオグラスゴーも、千客万来の活況らしい。

一方の日本。文化庁は「文化芸術創造都市」なる取り組みをしているのだ。

コウノトリ人工飼育の兵庫県富岡市メディアアートの札幌市、盆踊りの富山市、アーティストレジデンスの徳島県神山町。どんどん出てきた。

わが町・横浜も「文化芸術創造都市」なのじゃ。

続いて講演したのが、文化庁記念物課の禰宜田(ねぎた)佳男さん。

遺跡は全国に46万もあるらしいよ。すべてで穴堀りをやっているのだろうか。

土器・青銅器・鉄器が、わが町から出土したら、うれしかろ。

スイッチが入って、皆んなでワイワイとワークショップなどが始まる。竪穴式住居を作ろうとか、農産物とコラボしたり、観光振興に向かう。

日曜夕方のニュースで、ゆるキャラ登場のご当地ネタの源流はこれだったのだ。

★旅する目玉 宮田亮平さんの金属工芸

♪旅する鼓膜 Night & Day / 鈴木よしひさ