牡蠣の潮干狩りをする人

新幹線が開通した金沢ではなく、神奈川県の金沢八景へ行く。

出迎えたのは、キャラ「ミルキー鉄男」。

広島といえば、牡蠣でしょ? 

殻付きでも、むき身でも、とにかく牡蠣の生産量日本一の広島。全国に売り出すには、「ミルキー鉄男」くらい濃くなければいけない。

ヘアスタイルと眉毛とモミアゲは、小林旭。目はパッチリ。アゴは割れている。殻を背負い、ネックレスにレモンが下がる。ヒールの靴をはいて「しっかり焼いて食べんさいよ〜」と、人差し指を立てる。

この季節、広島から牡蠣小屋が金沢八景に出張してきたので、牡蠣三昧になった次第。

食べ方は、焼き牡蠣で。

・約束を必ず守ってください

と赤い文字の注意書きを読む。

片側を3分以上熱し、ひっくり返して5分。※しっかり火を通せば、菌は死滅します。

加熱すれば、大音響とともに殻がはぜる。すこぶるデンジャラス。

そこで、鍋をひっくり返したようなフタが支給される。

軍手をして炭から降ろし、ヘラでこじ開ける。作業がおもしろくて、次から次へ火に乗せる。

食べる前に、浜辺を歩いた。潮干狩りのシーズンで、町内に配れるほどアサリを穫る人々多し。

砂浜と離れた岩場で、うつむいている人がいた。近づく。

カラス天狗のクチバシのような道具で、器用に殻をこじあける。

「これは岩牡蠣」。養殖でない、元祖。これもタダなのに、皆んなどうしてアサリなんかに夢中になってるのか不思議だ。