キトラ・ボックス 池澤夏樹

KADOKAWAが発行しているPR誌「本の旅人」。

4月号で池澤夏樹さんの「キトラ・ボックス」連載がスタートした。

・本当にそんなものがあるのか、為元(ためもと)は初めから半信半疑だった。

時代小説? 彼は、時代小説も書くのか?

1回あたり10ページの原稿。8ページ後段からは

・讃岐大学文理学部の藤波三次郎准教授は院生を相手の考古学演習3の授業を終えて自分の研究室に向かった。

と、基軸が現代に転換する。

准教授は、かつて恋仲だった宮本美汐と学内でバッタリ会う。

よりを戻すのかどうか? に古墳物語がからんでいく。

てなことを書きながら、一方で池澤さんは国を憂いている。

・国家の最高法規憲法であり、その下に他国との間で交わされる条約があり、更に下に法律・条例がある。

ところが事実上、日本国憲法の上位にある日米安保条約に忸怩たる思い。ハッキリ言えば、怒ってる。

駐留米軍を「番犬」と言ったのは、吉田茂元首相だった。

軽武装だから、日本はヘラヘラしている。文字通り自主独立したら重武装せざるを得ない。

暮らしの安心安全予算は、削られてあたりまえになる。

どっちがいいんだろ?