ディオールと私 ラフ・シモンズ 

軽々と影響を受けやすい小生。

若手・中堅ファッションデザイナーが「凱旋イベント」を開いた。どこから凱旋したかといえば、パリから。

1月に行われた展示会は、東京都と繊維ファッション産学協議会合同で支援した。もちろん、輸出拡大のため。

中には欧米の店と取引成立もあった。

「凱旋イベント」には、中小企業基盤整備機構も参加し、計650人のバイヤーを集めた。

で、映画「ディオールと私」を見に行く。

パリ・モンテーニュ通り30番地にあるディオール本社にカメラが入る。

既製服しかデザインしたことがない新任デザイナーのラフ・シモンズが、注文服のデザインに挑むドキュメンタリー。

とにかくアトリエは、白・白・白。

壁の白に、お針子たちのユニフォームが白。百戦錬磨の彼女たちの美しいことといったら。

布の扱いが大好きだ、という動く手先の美しさ。

大事な打ち合わせがある。この日に合わせてラフ・シモンズは一堂に伝えたいことがあった。ところが、メンバーがそろわない。

「5000万円の注文があったアメリカの顧客に呼ばれて、ここにはいません」。

1人でオートクチュール5000万円買う人が、世界にどんだけいるんだ?

優雅は緊張の連続で作られるってこと。綱渡りしているから、優雅なのか。

5000円で高いと感じるので、万円となるといっそ清々しい。