内務省委託本 千代田図書館
千代田区役所の食堂に入る。
落語CDを求めて三千里時代によく通った。予約をして、一息入れようと食堂でご飯を食べた。
学食も好きだが、役所の食堂もいいよ。なんでもかんでもCafe化する時代に、落ち着く。
理想は、手拭いぶら下げた用務員のおじいさんがヤカンを持って待っていてほしい。エキストラを雇ってでも、そういうコスプレが見たい。
冬場なら、石炭・コークスのストーブを見回るとか。
孫を連れて歩く「孫部」で千鳥ヶ淵公園の花見をした。67歳と1歳10ヶ月の宴。ボートは長蛇の列で乗れず、シャボン玉あそびをする。
・図書館コンシェルジュの 本と街の案内所見聞「調」録
本の修理と修復を特集している。貸し出しだけの図書館のほうがめずらしいので、内容は普通。
・16人が紹介する 古書目録
地元の神保町だけに、古書店が発行する古書目録を一堂に会する企画は、千代田ならでは。
かつては、目録を蔵書にしていた。
・館蔵 内務省委託本
内務省ってとこが、暗黒でそそられる。戦前、新聞・雑誌・図書を検閲していた。気に入らなければ、発売禁止処分。
棒線が引かれていたり、警視庁の押収捺印してある資料。
役人が、一生懸命に目をさらす姿が浮かぶ。
ハンナ・アーレントがアイヒマン裁判を見て「悪の凡庸」と書いた。僕も映画「スペシャリスト」を見た。「上からの命令」を繰り返すアイヒマンだった。
一生懸命に仕事をしてるにすぎない。酷薄なまでに。
文字の削除、改訂はあたりまえ。伏せ字もある。それでも抵抗すれば不許可。
赤鉛筆で棒線ひいていた人に会いたいな。