クラウドソーシング 吉田浩一郎
「クラウドソーシングでビジネスはこう変わる」ダイヤモンド社刊。
長いから、表紙に3行のタイトルだ。
書籍の校閲をやる「文字だっち」から、メールがあった。
「最近の世の中は、こうなってる」と送られて来た文を読む。
たとえば、インタビュー原稿のテープ起し。1時間の録音を文字化する仕事。人間が1時間喋ると、相当な量になる。
コピーライターや小説家や編集者が丁稚時代によくやる。「もどき」の頃の修業。
これを3000円でやる人募集、ってのがウェブ上にはいくらでも載っているのだ。
あるいは、キャラクター募集で発注額1000円とか。
工夫・アイデアなんて無価値。手間賃だけ。手間賃にもならない。
クラウド上で、このプラットフォームを仕掛けたのが吉田浩一郎さん。
クリエイター極貧時代を加速しているので、かえって彼に興味を持つ。
クラウドソーシングというのは、何もクリエイティブに特化した概念ではないんだ。
研究開発R&D型、ジャンル型、ゼネラル型。報酬も固定型と時給型。
必要な時に、必要なコト・モノを、必要な量だけ。トヨタのカンバン方式だけじゃない。
アメリカじゃGMもNASAもP&GもGEもスタバもウォルマートもクラウドソーシングをやっていた。
事例を読んでやっと、とんでもない地殻変動が起きていることを理解した。
働き方の大転換。おもしろそう。