正直 松浦弥太郎

「正直」河出書房新社刊を読んだら、プロフィールに「前・編集長」とあった。

雑誌「暮しの手帖」編集長を、9年間もやっていた松浦弥太郎さん。流行を追う雑誌じゃないから、できたことか。

それより、本人のこと。編集長の前には中目黒に書店COW BOOKSを開いた。お洒落古書店のハシリ。

その前には、トラックで古本の行商をやった。移動書店の考えは、現在も真似する兄さんたちがいる。

その前は、アメリカの古雑誌をギョーカイ向けに売る会社を経営。

前は、ニューヨーク・マンハッタンのストリートとアヴェニューとアレーを全部歩いてみた。そこで、表情がそれぞれ違う書店に出会う。

現在50歳チョッキリで信念となったのは「すべての人が、誰からも愛される人になるために。誰をも愛する人になるために」。

暮しの手帖」編集長をやり過ぎたんじゃないか、という感想は、ひねくれてるか。

30代は、20代にも無理なく参加できる。40代になると50代に引っ張られる。つまり、残された時間をどう過ごすか。

そこで一回、自己を規定した。

ということなのだが、それは20代から自己規定の習慣があるからできること。

自問し続けなければ、「正直・親切・笑顔」の自答にはたどりつけないよな。